愛犬のトイプードルが軽度のヘルニアになった時のこと

立ち上がるトイプードルブラック

トイプードルがヘルニアになったら?!
症状、病院選び、獣医さんへの伝え方、そして治療のことー

いつも通りの日になるはずだったのに…

朝起きると元気がないBB。
石になったかのようにじっとして動きません。

生後わずか半年ほどでヘルニアになってしまったのです。

BBは幸い軽度で完治出来ましたが、もしかしたら誰かのお役に立てるかなと思い、当時のことを書いてみます。

もくじ

症状の現れーある日突然

ある朝、いつも通り起床してリビングに入ると、明らかに調子の悪そうなBBがいました。
これがヘルニアの始まりでした。
その時現れていた症状は以下の通りです。

  • 朝起きると元気がなかった
  • 前日まで元気いっぱいだった
  • 2か所に下痢をしていた
  • 石のように固まって動かない
  • 背中が丸まっている
  • アゴが少し上を向いている
  • 抱っこすると「キャン!」と鳴く

いつものかかりつけの動物病院へ朝一番で向かいました。

最初の診察ー季節性の下痢

この日診てくれたのは、いつも診察してくれる院長や女医さんではなく、アシスタントっぽいことをしていた比較的若い先生。
だからと言えば失礼ですが、診てもらうのは初めてだったので少々不安を覚えました。

朝起きてから私が気づいたこと、症状として現れていることを獣医さんへ伝えました。

診断結果は「季節性の下痢」
この時期(8月初旬)下痢をする犬は多いので、BBはもしかしたら胃腸が弱い子なのかもということでした。

その時、別の方を診察していた院長が様子を見に来てくださいました。
若い先生が、BBは下痢をしていてどこか痛そうだけど、四肢に問題はないと伝えると、院長も同じく「下痢の処置で良いでしょ」とのことでした。

えーそんな簡単に。。。
とも思わずにはいられませんでしたが、まぁ信頼している院長がそう言うなら…ということで、下痢止めをもらって帰宅したのでした。

この時の最大の後悔は、病院から帰宅後私は仕事へ出てしまったことです。
先生が別に構わないと言ったのでそれを信じてそうしたのですが、今となってみれば側にいるべきでした。
(ちなみにこの後3日間くらい連続で休んだ)

いやー、下痢でこんなことになるか?
アゴが上がってずっと上を向いているし、抱っこしたら痛がるし…
下痢ってそういう症状も出るものなのか?

ーぶっちゃけちょっと疑問でした。
このとき、もっと獣医さんに詳しく話を聞かなかったのは私の責任です。
ちゃんと自分が納得するまで教えてもらえば良かった。

午後に容体悪化 ー再診へ

軽度のヘルニアだった

午後仕事から帰ると、心配そうな父の顔が。
部屋に入るとBBがとても辛そうに鳴きながら、なんとか帰宅した私のもとへ歩いて来ました。

この時の姿は健気すぎて、泣きそうになってしまった…。
なんとか動かずにその場にとどまるようにしたいのですが、どうしても家族の後をついて歩いてしまいます。
その度に痛そうな悲鳴が…

とにかく単なる季節性の下痢ではなさそうなので、朝行ったかかりつけの動物病院へ電話。
容体が悪くなったのでもう一度伺います、と伝え病院へ急ぎました。
(若干怒りっぽく言ってしまった…)
こんなことになるなら、仕事なんて行かずに側にいてやれば良かったと激しく後悔しています。

再診は院長がしてくれました。

診断結果は軽度のヘルニア。
ぎっくり腰のようなものだと言われました。

朝は痛み止めを処方していなかったので、その場で痛み止めの注射をしてもらい帰宅。
とても痛そうなので心配でしたが、とにかく安静させるようにとのことだったので、なるべく動かさないようにしました。

家では父親が誤診だ!誤診だ!と言っておりましたが、院長としても若干気まずさがあって、自分が診ることにしたんだろうか…
朝診てくれた先生のことをかなりかばっている様子でしたが‥‥
「朝の先生が診たときは、痛そうに鳴いたりとかはなかったんだよね?」
と言われましたが、鳴いていたし、そう伝えたはずなんだけど…
あの時点での判断は正しかったーというような言い方をされてしまいました。
確かに私も伝え方が悪かったのかもしれないけど、病院側もちょっと責任あるんじゃないのか、とモヤっとしましたね。

飲食が自力で出来ずに大変だった

首が全く動かせない状態になっていたので、水を飲むことは勿論、固形のドッグフードを飲み込んだり噛んだりすることも出来ない状態でした。

水はスポイトでこまめに飲ませてあげました。
一方食べる方はというと、おやつも硬いものしかなかったので、急遽「ちゅーる」を購入。
あげると美味しそうに食べていました。(涙
さすがにちゅーる一本ではお腹が持たないと思うので、確か2本くらいあげた気がします。
他にも飲み込みや噛む負担がかからなさそうなパウチに入ったウェットタイプのフードも購入。
少しずつ食べさせる日々が続きました。

2日目~3日目の夕方 ーちょっと回復

症状が出た翌日(2日目)の朝に念のためもう一度病院へ行き、再度痛み止めを打ってもらいました。
実は処方された下痢止めの錠剤を上手く飲ませることが出来ていなかったので、先生に飲ませてもらいました。
一瞬で飲ませてましたね。笑

幸いなことに下痢はそこまで酷くなかったのですが、痛み止めの薬は投与しすぎると下痢が止まらなくなるらしく、初日よりも控えめの量を打ってもらいました。

下痢で病院へ行ったのに結局ヘルニアで、痛み止めでまた下痢…というなんだか相反する状況でしたが、その後も下痢が酷くなることはありませんでした。

痛み止めの効果もあってか、2日目~3日目の夕方にかけて少し回復したように見られました。
この時はこのまま良くなってくれるといいなと思っていましたし、多分大丈夫だと信じていました。

3日目の夜 ーぶり返しで夜間救急病院へ

回復して動いたのが原因か

順調に回復していると思われたのもつかの間、3日目の夜急に症状がぶり返しました。
かなり痛かったようで、鳴き方もこの3日間で一番激しかったです。

一番心配だったのが呼吸の乱れ。
ハァハァと息を切らすように短い呼吸になり、目にも力が全くありませんでした。

本当にまずいと思い、夜間救急へ直行。

夕方までは良い感じだったのに…と思いましたが、もしかするとBBの動きをちゃんと制御出来ていなかったのかもしれません。

夜間救急で言われた衝撃的な診断結果

脊椎損傷の可能性

「脊椎損傷の可能性がある」

…は??
って一瞬思いました。

だってかかりつけの先生は軽度のヘルニアでぎっくり腰みたいなものだと言っていたし、この程度なら後遺症もないだろうって…

その後も色々とショックなことを言われました。

  • CTかMRIが必要
  • 手術が必要かもしれない
  • 首回りの手術は重要な神経が多く難しい
  • 脊椎の手術は出来る先生も少ない
  • ただの痛み止めでどうこう出来るレベルじゃない

ショック過ぎて、フラフラっと来る感じがありました。
まだ生後半年ほどだというのに、こんな大けがを…
そんな、どうしよう、ということ以外に何も考えられませんでした。

命に別状はなさそうですが、かなり重症だという雰囲気。

とにかくもっと大きい病院で精密検査した方が良いと言われ、今私が行っているかかりつけの病院では対応は難しいだろうとのことでした。
このときBBはまだレントゲンも撮っていない状況だったので、ひとまずレントゲンは撮るように勧められました。

なんか不愛想な先生でぶっきらぼうな言い方をされて、余計へこみました。

夜間救急では、神経の腫れを抑える薬を投与してもらい帰宅。
道中で次第に痛み止めが効いてきたらしく、帰宅途中で鳴く頻度が減っていました。

またかかりつけ医へ -状況好転!

夜間救急へ行った夜は隣で寝ましたが、私がBBの体から手を離すとすぐにキャンキャン鳴かれて、ずっとさすったり脚を握ったりしてあげていました。

痛みもあったと思うけど、多分甘えてたのかな。(笑)

翌日、夜間救急の先生が書いた診断書を持ってかかりつけ医へ。
ぶり返して夜病院へ行かなくてはいけなかったことを伝えました。

ドキドキしながら院長の言葉を待ちましたが、言われたのは意外な言葉。

「CTもMRIも必要ない」
「多分大きい病院行っても、安静にするように言われるだけだと思う」

えっ?!えっ?!えーーー!
まじですか?!
このままで良いの?!
やったーーー!!

夜間救急の先生にかなり深刻なことを言われていたので、いつもの先生にこういうことを言ってもらえて本当に安心しました。

なぜ結局かかりつけ医を信じたのか。
それは、ぶり返す前は確かに安静していて回復の傾向が見られたからです。
また、先生には長いことお世話になっていることもあり、最後はやはりかかりつけの獣医さんを信じることにしました。

で、それでもさすがにレントゲンは撮って欲しいなーと内心思ったのですが、やっぱり撮らず。(笑)

先生からは改めて10日間の安静を言い渡され、痛み止めの錠剤を数日分処方してもらいました。

5日ほどでほぼ完全復活

その後、もうぶり返さないようにと慎重にBBを見守り、なんとか10日間で完治出来ました。
10日間の安静を言い渡されて5日目くらいには、ほとんど完全復活していました。

最初のうちはずーっと尻尾が垂れ下がっていましたが、5日目くらいには元の位置にもどって立っていました。
目もしょぼくれていたのが段々輝き始め、順調な回復を見せてくれました。
回復したらした分だけ動こうとするので、本当にまたぶり返すのではと怖かったですね。

10日の安静期間を終えた後も、ゆっくり、ゆっくり元の生活へ戻すように心がけました。
飼い主としても早くまたBBと遊んだりお散歩へ行ったりしたい!という気持ちはあったのですが、ここは気持ちを抑えてスローペースで戻しました。

このころには固形のフードも食べられるようになったのですが、元々ドッグフードへの食いつきが悪かったところにウェットタイプのフードを与えるようになったため、その流れで固形のドッグフードにウェットタイプのものをトッピングする癖がついてしまいました。。。
(ちなみに今はおやつのふりかけや、肉類を使っています)

トイプードルは特に注意のヘルニア

立ち上がるトイプードルブラック

私が以前飼っていたのはミニチュアダックスなのですが、この犬種もヘルニアになりやすいことで有名です。
実際、先代犬も何度かヘルニアになりかけて病院でお世話になったことがあります。
その時は本当に軽度だったので、処方された錠剤をあげたら翌日には元気モリモリになっていました。

ただトイプードルは胴長短足ではないし、骨折や脱臼にばかり目を向けていました。
そんな中である日突然ヘルニアに…
軽度で良かったものの、重度のものであれば一生寝たきりということにもなりかねません。
最初は先代犬のことを思い出して、すぐ治るんじゃないかとも思いました。
ですがその時とは全く様子が違っていたため、本当に後遺症が残ってしまうのではないかと心配でした。

思えば毎日ピョンピョンよく飛び跳ねていたな、と思います。
先生からもトイプードルはジャンプ力があるからこういうことになりやすいと言われました。
しかも、ある日突然なる、と。
骨折や脱臼も傷めたところが違っただけだとと思います。
原因は共通している部分があると思うので、今回軽度のヘルニアで済みましたがまた似たようなことが起きないように十分注意します。

さいごに -健康って幸せ

BBがヘルニアになって、改めて愛犬が健康でいてくれることの幸せを感じました。

数日間でしたが寝たきり状態になり、私も精神的に落ち込みました。
BBはトイプードルなのでまだ体の移動は楽な方ですが、大型犬だと30kgを超えていたりするので本当に大変だと思います。

最近在宅時間が増えたことで、犬を飼い始める人が増えているそうです。
その一方でノリで犬を飼って責任を持てなくなる人も増えているだとか…

愛犬が元気で何の問題もないうちは、正直辛いことや大変なことは想像しにくいです。
ですがBBのヘルニアを通じて、犬の介護の大変さも少しだけですが分かった気がします。

先代犬はわずか一晩であの世へ旅立ってしまったので、実は愛犬の介護経験はありません。
BBには出来るだけ長く健康でいてもらいたいですが、病気や怪我で動けなくなった時の覚悟も今からしっかりしておかないと、と考えるきっかけになりました。

トイプードルの飼い主の皆様、愛犬のヘルニアにはどうかお気をつけてください。

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